女性の体のリズムをつくっている女性ホルモンは、脳の視床下部、下垂体、卵巣の機能や、性腺刺激ホルモンの働きなどのどこかにトラブルが起これば、分泌が乱れてしまいます。すると月経不順やPMSをはじめとする月経に関する不調が起こり、卵胞ホルモン(エストロゲン)が減少すると、その働きで保たれていた肌のハリや潤いがなくなったり、将来骨粗愁曇F起こしやすくなったりもするのです。また、女性ホルモンの分泌を促そうと視床下部が活発に働くことに自律神経も影響を受け、頭痛やイライラなどの不調も起こります。更年期には、加齢による女性ホルモン分泌の急激な減少によって、そうしたさまざまな不調が起こりますが(←P ‐54)ヽ若い人でも女性ホルモンの分泌が悪くなれば、似たような症状が起こるのです。

 

月経が毎月ちゃんときているからといって、女性ホルモンがきちんと分泌されていると安心できるわけではありません。排卵をともなわずに月経のような出血が起こる、無排卵性周期症という症状が起こっていることもあるからです。排卵がきちんと起こっているかどうかを知る手がかりは、基礎体温表をつけてみること。高温期と低温期の二相になるはずの表が、 一相になっている場合に無排卵性周期症が考えられます。無排卵の状態や月経不順の状態は、卵巣の機能がうまく働かず、女性ホルモンがきちんと分泌されていないために起こっています。そのような状態を続けていると、卵巣の機能はどんどん低下してしまい、もとにもどすのにもそれだけ時間がかかるようになって不妊にもつながります。できるだけ早くその状況に気づいて、卵巣の機能を改善する努力をすることが大切。月経の不調を感じたら、基礎体温表をつけてみましょう。早めに婦人科に相談することも必要です。


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